column
2020.08.19 / 農作物
こんちゃん農園「水主米」新米入荷します。
灼熱の夏風に、ゆさゆさ揺れる稲穂の前で、
農業という生業にいきつくまでの道のり話を
私たちスタッフ8人に聞かせてくれました。
若かりし頃、ちょっとイキっていたと照れ笑い。
私たちは、汗だくになりながらも、興味津々な眼差しです。
十数年前、縁あって手伝うことになった農業。
初めて育てた野菜が、ブロッコリーでした。
と、次の瞬間。
「自分で育てたブロッコリーが、可愛いかった」
やんちゃな時代を聞かせてもらった後の
近藤さんの言葉に、私たちはギャップを感じ、
なんだかホッとする瞬間でもありました。
ブロッコリーを作り始めたころは、普通栽培だったけれど、
うちの社長に出逢って、有機栽培というものを知り、
以来、多種多品目の野菜づくりにのめり込んだそう。
育てること。それはそれは奥深く。
ブロッコリーを育てたことをきっかけに、
生産者側として、農業を究めてみたいと思うようになり、
師匠のじいちゃんのもと、
本気で農業を目指すようになりました。
人と人との繋がりがあってこそ。
今ここに在る自分だと、近藤さんは言います。
今年は、近藤さんにとってチャレンジの年。
2月には、田んぼのリセット、天地返しをやりました。
土壌を攪乱し、数十センチ下の層を表面までひっくり返すと、
目には見えない生物たちの世界が、複雑な環境にさらされます。
空気が入ることで、
生物と土壌が喜ぶ環境がつくられるのです。
適度なストレスは、活力を生む。
何だか菌たちに、親近感を覚えたりして。
今年一番こだわったという土づくり。
その土から、ようやく稲穂ができ、
収穫まであと僅かのところまでやってきました。
年を重ねても、劣らない情熱。
情熱だけでは続かない、
葛藤も多々抱えているとはいえ、
決して後ろに下がることのない芯を備えてこそ、
本気の一粒ができあがるのだと感じました。
「米が可愛い。」
最後に言ってくれた近藤さんの優しい眼差しが印象的でした。
目の前に広がるこの田んぼの米は、
すべて、春日水神市場のお客さまのための米です。
*
この訪問から2週間が経ちました。
第一弾となる稲刈りと籾摺りを終えた「水主米」が
春日水神市場に届きます。
✦Web予約販売受付中「春日水神市場オンラインショップ」
※店頭販売は、8月20日午後を予定しております。